時の河を越えて ②

==================

前回までのおはなし

時の河を越えて ① - カイロ・ギザ編

==================

今回のエジプト旅行で、ピラミッドよりもエジプト人の男達よりも何よりも観ておきたかったのが、アブシンベル大神殿だった。

古代エジプトのラムセス2世の栄光を映すその大神殿は、ナイルの東に上る朝日に照らされた時、最も美しく見れるという (C) 寺尾聰。

何だか素敵でねーの!

というわけで、早朝にカイロの空港を発ち(みんなババアだから早起きは得意)、アスワンで乗り換えて、アブシンベルへ向かうオカマ4人組。

アブシンベルに着き、大神殿の近くのホテルに宿を取り、さて大神殿へ向かおうか!という時だった。

急に自分の腹がゴロゴロ言い出すじゃないのよ・・・!!!

"ま、まさか・・・嘘でしょ!?"

"出発前に妹からも会社の上司からも、「エジプトの水には気をつけろ」だとか「食事はサラダでもなんでも生のものは避けたほうがいい」などと散々脅されて来たけど、旅行数日目にして、既に・・・!?"

"エジプトに着いてからは、4人とも同じものを飲み食いしてたのに、なぜあたいだけ!?"

"さっき、アスワンの地元の食堂で食べたコシャリがよくなかった!?"

ホテルのトイレに座りながら、頭を抱える自分。

日本からK子に正露丸やらストッパやらを持ってきてもらったが、効く気配もない。

"えーん!"

"でも、ここまで遥々飛行機乗り継いで来たのに、大神殿見ないでは帰れないわっ!"

結局、腹に爆弾を抱えながらも、オカマの意地で、トイレを行ったり来たりしながら大神殿までたどり着いた自分である(これで少しは腹回り痩せたかすら・・・)。

手作り感たっぷりの看板。国連のユネスコのマーク入りだ。


で、でけ~~~!
腹に爆弾抱えてでも来た甲斐があったわ!と思わず涙する自分。

神殿内部も巨像が並ぶ。
(神殿内は撮影禁止よ!)


アスワンの中心街。

エジプトの伝統料理コシャリ。トマトのパスタのラー油みたいな辛いのをかけて食う。
うみゃい!!! しかし、これで腹を壊したのか。

アスワン駅で「世界の車窓から」ぶる女優(オカマ)。

日本に住んでいた頃、「世界遺産」というTBSのテレビ番組が好きで日曜の夜によく観ていた。

大学受験の時にテレビ断ちした時も「世界史の勉強の一環」という名目の元(?)、「世界ふしぎ発見!」とこの「世界遺産」だけは欠かさず観ていたくらいだ。

アブシンベル大神殿やイシス神殿を含むこのあたりのヌビア遺跡群は、アスワン・ハイ・ダム建設で水没の危機に瀕していたが、国際協力の元、移築・保護され現在の位置にその姿を留めているという。

そして、このアブシンベル大神殿保護の国際プロジェクトこそが、ユネスコの「世界遺産」のはじまりでもあったという!(TBS 世界遺産 ウェブサイトより)

すげぇなぁ!

遺跡を前に、思わずオネエやるのも忘れて唸る4人であった。

夜はライトアップされ、映像と音楽でショーが行われる。
鳥山雄司氏の初代「世界遺産」テーマ曲もよかった!



続く!

コメント