2016年5月29日

人生は小説よりも奇なり

仕事の合間にネットで高島屋のオンラインショップをチェックしていたら後ろから同僚に声をかけられた。

「あら、素敵なストール。いいじゃん」
「いや、母の日のプレゼント、そろそろ頼まないと配達間に合わなそうで。」
「いい息子じゃないの。」
「いやー、若い頃はくそババアとか言ったりして、悪い息子だったよー」

------------------------------------------------
中学や高校の頃は本当に親不孝息子で、母の作った夜ご飯に毎回文句を付けるのはもちろんの事、弁当を全部残したり、喧嘩して重い参考書を投げつけたり、母が心配して言う事も聞かずに夜遊びしたり。

それが自分も歳をとり、いつの間にか母が自分を産んでくれた歳も越すと、当時の悪態を本当に申し訳なく思うようになる。そして遠くに住んでいる以上、誕生日や母の日、また日本に休暇で戻ったときは出来る限り親孝行をしたいと思うようになった。

時々、わざわざ日本からドライフードの味噌汁だの、酒のツマミだの緑茶だのを荷物に詰めて送ってくれる。届いた時にその荷物を開ける度に、なんだか涙がでてくるわ!

--------------------------------------------------
「今日は久々に映画みてくるよー 横浜でカレー食べてからねー」
仕事中、母から携帯にメッセージが入った。妹とカレー屋でカレーを食べている写真つきだ。
「カレー美味しそう! 気をつけて行ってきてねー!」

こんなたわいもないやりとりも大事に思う。

そして休暇で実家に帰って母に会い、母の背が縮んだ気がする度に、こういう時間が永遠に続く訳ではない事に気づく。

夜、妹からも携帯にメッセージが入った。
「今日、母ちゃんとカレー食べた後、映画みてきたよー 。 『人生は小説よりも奇なり』ってやつ。まあまあよかったー」

どんな映画かネットで調べてみると、自分も数年前に出張の機内でみた「Love is strange」という映画で、NYの同性婚をした老ゲイカップルの話だった。

すると妹から再びメッセージ。
「観終わった後に、母ちゃんが『あの子もアメリカで一人で寂しい思いしてなければ、相手が男でも全然いいんだけどね』って言ってたよん~」

!!!!!!

妹には前から何となく自分がゲイだとバレていたけれど、やっぱり母ちゃんにもバレてた!? 母は偉大!と思うと同時に、母の優しさと心遣いに、また涙が出てくるじゃないのよぉ!

えーん!

 「ゲイだけど、一人じゃないし幸せに暮らしてるから、母ちゃん心配しないでね」といつか話せる日が来るのかすら!?

この映画は、切ない終わり方でしたな。



2016年5月15日

Kinky Boots (キンキーブーツ)

日本に居た頃は、休みの日に時間があると、帝国劇場や四季劇場によく一人でミュージカルを観に行っていた。

アメリカに来てからは、なかなか観たい舞台がこの街に来ないのと、値段がやたら高い(人気の舞台となると200ドル超えたりするのよ)のとで、せいぜい1年に1回くらいだ。

そんな中、前々から気になっていた「Kinky Boots」が、この街に10日ほど来るという。以前ニューヨークのブロードウェイで観たというY子(オカマ)は「あんたオカマなら絶対観て。お願い!」と騒ぐし、LAの友達も「なんか観たら元気でたよ!」という。

"潰れかけの靴会社を、ドラッグクイーンのオカマが救う"なんて、確かにつまんない訳はないわよね...という訳で、水曜日ちょこっと早めに退社して、久々に劇場に行ってきやした!

今回の劇場はゴールデンゲートシアター。ロビーに入ると話が話だけに、ゲイのお兄さんおネエさん達があちこちでピンクの酒を片手に開演前の時間を楽しんでいた。自分もそれに交じって一杯引っ掛けてから開演よ!


物語は上にも書いた通り、英語が聞き取れなくとも問題なしで単純明快。派手な衣装と照明とダンス、それからシンディーローパーの音楽達が、疲れた心を元気にしてくれやした。 (若い役者さん達の女装がいっぱいでてきたけど、みんな綺麗なカラダで、もうババアのあたし目が釘付けだったわ!)

日本でも今年、日本人キャストで上演されるらしい。日本語版はどんな舞台になるのか興味津々。観に行きたいなあ。

テレビ等でゲイが少しずつ市民権を得て、こういったオカマ丸出しの舞台も日本で行われるというのが、嬉しい限りだ。