2017年7月28日

大空で抱きしめて

LAに住むA子から、仕事中にニュースが転送されて来た。

なにかしらん、と仕事がひと段落した頃に読んでみると・・・

思わず、「うそでしょ!?」と声に出してしまい、周りの若手スタッフから変な目で見られた自分である。

"こりゃ、みんなの意見を聞かなきゃだわ!?" と即座に他のオカマ仲間にこのニュース記事を転送すると、もうみんな大騒ぎ。

その記事というのが、これだ。


ただのきれいなカラダのいいオトコ、という話ではなく、

この彼、50歳だっていうじゃないの!!!



記事を読んでいくと、シンガポールに住むカメラマンと書いてある。

「ねぇ、ほんとに50歳なの?」
「ずるい! 顔にしわもたるみもないし、髪も黒々ふさふさだし!」
「こんなカラダになりたい! 今日はジム行ってくる」
「彼、絶対ゲイよ! 彼みたいな年上のオトコが欲しいっ!」

と、もうみんな仕事そっちのけでLINEメッセージが矢継ぎ早に飛び交っている。

「んで、どうやったら、こんな50歳になれるの?」

と皆の共通の謎を解明すべくネット記事をたどっていくと、

"ストレスのない生活を送ること”

と彼のアドバイスらしき記事に辿り着いた・・・。

----------------
20代、30代前半は、仕事の日々のストレスにやられて、胃痛と背痛に悩まされていた自分。

毎週末、日曜が終わりに近づく頃には憂鬱になり、食欲も無くなる程だった。

だが、30代半ばに入ってからは、そのストレスを日々どうやって自分でコントロールして解消するか、ということを考えるようになってきている。

朝出勤前にへたっぴピアノを弾いて気持ちを落ち着かせたり、

通勤中も仕事に関係のない好きな本を読んで過ごしたり、

平日半ばには仕事帰りに楽しみになるような予定を入れたり(なかなか時間ないけど)、

シャワーを浴びながらストレスになる仕事や人間関係のストレスなところを思い返してシミュレーションしたり、

寝る前にエッセンシャルオイルの香りに癒されたり、

週末には仕事を一切忘れてメールをチェックしないで、外に出て大空の下、太陽の光を浴びるように心がけたり。

あるいは、ストレスの元となる仕事で断れるものは断ったり、ストレスと感じる人間関係から、距離を置いたり。

この年になると、仕事も人間関係もストレスをゼロにするのは難しいと、経験で分かっている。

だから、ストレスが大きくなりすぎる前に、自分でそれをコントロールして小さくしていく方法を日々模索しているのである。

とはいえ、

「ねぇ、あんたいつも仕事中に『あー!もうストレス!!!』とかいって、ポテトチップスとかドリトスとか、社内の自動販売機で買って食ってるるわよねえ?」

と、同僚女子に指摘され、

"こんなんじゃ、シンガポールの彼みたいなきれいなカラダの50歳になるの、絶対無理じゃんよ!"

と早くも匙を投げた自分である・・・。















2017年7月26日

フレンチランドリー (2)

フレンチランドリーに行ったことのある友人達の話を思い出していた。

「思いきりお腹空かせて行ったのに、コースが多すぎてデザートまで胃が持たなかった」

「隣のテーブルの向かいに座る派手な女性がどこかで見たことあるとおもったら、レディガガだった」

「予約のキャンセル待ちをいれたが、どうせダメだろうとナパのワイナリーで飲んだくれてたら、突然3時間後の予約が取れたと連絡が入り、ドレスコードのジャケットを持ち合わせてなくて、ナパのダウンタウンで急いで新調してから行った」

などなど・・・。

庶民のオカマには想像のつかない世界だわ。

さて、仕事そっちのけで、何とか自分の誕生日に予約はできないものかと、予約方法を探していたのだが、どうやら奇数月の1日の朝10時に、2ヵ月後から3ヵ月後までの予約をレストランのホームページで受け付ける、というシステムがあるらしい。

つまり9月分と10月分の予約は7月1日が決戦日だ。

他にもネット上には、"レストランの近所にあるというホテルに泊まれば、そこのコンシェルジュが予約を取ってくれる"だとか、"1週間前から毎日レストランに電話して直前のキャンセルで出来た空きを狙う"だとか、色々な予約取得策が書かれていたのだが、

どうやら、自分でレストランのウェブサイトでとるというのが一番確実なようだ。

----------------------------
7月1日。決戦の土曜日。

午前5時30分ー

早々目が覚めた(ジジイか)。

「まぁ、予約が取れなかったら取れなかったで、ご縁が無かったってことよね」と自分に言い聞かせながらも、

「でも、朝の10時とか言いながら、フライングでほんとはすでに予約はじまってんじゃないのぉ?」と、早朝からベッドの中でレストランのウェブサイトをチェックしては再読み込みを繰り返したりとジタバタする。

午前7時ー

アメリカ人のN君には、

「もしかしたら東海岸時間の10時かもしれないから、7時には一度チェックしたほうがいいんじゃない?」

と言われ、7時きっかりにも予約ページにアクセスしたが、まだ予約は開始しておらずジタバタする。

午前8時ー

こんなことで、せっかくの天気の良い週末の朝を過ごすのはもったいないわ!と、ジムで軽く筋トレをしに行くも、なんとなく落ち着かずジタバタする。

(周りのオトコ達にも、今ばかりは目がいかないわよね。)

午前9時50分ー

携帯にレストランの予約の日時の設定画面を表示させ、10時直前に再読み込みをする準備をする。

なんだか緊張してきたわよ。

午前9時58分!ー

N君から突然テキストメッセージがはいる。

「ちょ、ちょっとあと2分で決戦タイムなのに、なんなのよっっ!」

とメッセージを急いで確認すると、

「誕生日に予約取れたよ~!」

と一言。

「え!? って、まだ10時前じゃないのよっ???」

「ってか、それ、ジャパニーズランドリーとかチャイニーズランドリーの間違いじゃないの???」

どうやら、レストラン側のフライングがあって、N君が無事に10時前に予約をしてくれたのだった。

朝っぱらから、とんでもない、大騒ぎだわ。

というわけで、今年の誕生日は、ヘソクリはたいて「フレンチランドリー」行ってくるだよ!

(誕生日なんてどうでもいい、とか言ってたあたいは、ほんと一体どこいったんだ!?)





続く! (3ヵ月後!)




















2017年7月23日

フレンチランドリー (1)

「40歳の誕生日、どうすんの」

とここ何ヶ月か友達に聞かれる度に、

「別に何もしないわよ。39も40も一緒だし。何かすごいことを成し遂げたわけでもないし。」

などと答えていたのだが、

7月に入り、あと3ヶ月ちょっとで40になるとふと気づき、急に背筋を伸ばして今一度考えてみる自分である。

先に大台に突入した友人達の誕生日の迎え方を思い出してみると、

ハーフムーンベイの海辺の家を借り切ってワンコと静かに過ごしたり、

ボデガベイの太陽の下アウトドアで大勢の友人と牡蠣を食べながら大騒ぎして過ごしたり、

サンフランシスコ市内の人気の美味しいイタリアンの店でワインを傾けながら親しい人たちと語りあって過ごしたりと、

40歳の誕生日の過ごし方も様々だ。

さて、自分はどう過ごそうかしらん?

自分のために大勢の人を呼んでお祝いしてもらいたいなどという気は更々ないし、ハワイやメキシコのビーチで静かに過ごすのもいいが仕事のスケジュールもあるから厳しそうだ。

でも、何もしないというのも、ちと寂しい。

同じくこの10月に40を迎える元同僚女子に相談すると、

「ねえあんた、誕生日なんてどうでもいいとかいってなかった? もうあんた、ほんとぶれっぶれ!」

と手厳しい(が正しい)指摘を受けつつも、

「あんた酒好きだし、ナパやソノマでワイン飲みながらゆっくり過ごせばいいんじゃないの?」

と提案あり。

確かに紅葉色付くナパのワインカントリーで静かに過ごすのも素敵かも、と突然夢見はじめる乙女(中年オカマ)の自分よ。

そして、

"そしたらあの店でディナーとかできたら素敵よねぇ..."

と中年オカマの誕生日妄想は、全米一予約が取れないと言われている(らしい)ナパにあるレストラン「フレンチランドリー」まで膨らむわけで…。

20代の若かった頃こそ、東京やサンフランシスコの流行りの洒落たレストランを週末毎に食べ歩いていたが、今じゃそういった興味もなくなり、家で質素に食べるか、せいぜい近所の店で済ませることが多い。

とは言え、せっかくカリフォルニアに住んでいるのだし、死ぬ前に一度はこの「フレンチランドリー」で食事してみたいわぁと長年夢見ていた。

"それが秋の深まる40歳の誕生日だったら素敵よねぇ"

と中年オカマの夢見る誕生日計画は先走る一方。

だが、全米一予約が取れないと言われるだけあり、予約サイトをいつチェックしても「Sold Out」。

行けないとなると、ますます行きたくなるオカマの悪い癖。

あーん、悔しい!!と仕事もそっちのけで、なんとか予約をとる方法はないかと、ネットの情報を漁る自分であった。

(誕生日なんてどうでもいい、とか言ってたあたしはどこいった?)

続く!


2017年7月17日

あの夏を忘れない

日曜の朝、蒸し暑さで目が覚めた。

「なんなのこの暑さは? サンフランシスコの夏って『アメリカで最も寒い夏』ってヘミングウェイか誰かが言ってたんじゃなかったけ?」

と、あまりの暑さにひとりイライラする、更年期目前の中年オカマのあたしよ。

「そうだ! こんなに暑い日こそ、おそうめん食べなきゃだわ」

と、大分前に日系スーパーのニジヤで買っておいたものの、普段の寒さになかなか食べる機会のなかった、「揖保乃糸」のそうめんを引っ張り出す。

実家に住んでいた小中学生の頃や東京で一人暮らしをしていた時も、夏の週末の昼飯は大抵「揖保乃糸」のそうめんだった。

汗をかきながらキッチンに立ち、さてお湯も沸いたしと、この「揖保乃糸」のパッケージの裏側をふと見ると、賞味期限が半年以上前に切れているじゃないの・・・。

「...。   見なかったことにしましょ。死にゃしねーし。」

と、一瞬手が止まったが、気にせず食べることにする。

日本に居たころは、賞味期限が1日切れてるだけで、「あーん!もったいない!」などと言いながら手付かずのものを捨てたりしてたのだが、アメリカに十何年も住んでいると、神経も身体も鍛えられたのか、一年以上経ったものでも気にしない。

そりゃ、久々に会う日本の友達に、

「あんた、昔に比べてだいぶ大雑把になったわよね?」

などと悪態を叩かれる訳だわ。

当時、母が茹でてくれたそうめんは、いつも野菜や海老の天ぷらが一緒で、
暑い日には麺の上に氷を乗せていた。
会社の日本人上司は、揖保乃糸の中でも「黒帯」しか食べないという。食べてみたい!

-----------------------
とは言え、アメリカに十何年住んでいても、変わらずに今でも慣れずにいるのが英語、特に英語でのパブリックスピーキングである。

「それだけアメリカに住んでたら、英語も現地の人みたいにぺらぺらなんでしょ?」

と、たまに日本であう友達や親戚に聞かれたりするが、実際のところはレストランやバーでものを頼むときに自分の英語が通じないときもあれば、映画やテレビも字幕をつけて観たりすることが多い。

先月の半ばには会社でトレーニングがあり、アメリカ各地にあるオフィスからテキサスに集まって一週間みなでホテルに缶詰になり、ネゴシエーションやプレゼンテーションなどのソフトスキルを学んだのだが、これが本当に地獄だったわよ。

「こんなの日本語だったら余裕なのにねぇ」

などと他のオフィスから来ていた日本人とぼやきあったけど、それでなくても内向的な性格の自分には、一対一ならともかく、人前で英語で話すなどと考えただけでホテルの朝飯が喉を通らない程、胃が痛くなるわけで。

海外に住んでいるブロガーの人たちが、同じように苦労されているのを読んだりすると、「あーん! 分かるわ~~!」と強い共感を覚える自分である。