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1月, 2021の投稿を表示しています

死に至る病、そして (4)

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平日の午後12時前。 少し仕事が落ち着いたのと、気持ちの良さそうな天気だったので、久しぶりに弁当でも買って外で食べようかということになった。 ネットで今からオーダーが出来そうな店を探すと、コロナ禍前オフィスが開いていた頃に良く訪れていた カレー屋さん が開いていたので、そこでカツカレーをオンライン注文してから家を出た。 以前は平日のライチタイムとなれば店の外に行列ができていた程の店だったが、店に着くとこの時世で誰も並んでおらず、店の近辺も閑散としている。 “また買いに来るから ね! 何とかこのコロナ禍を生き延びて!!“ とレジのお兄さん(いいオトコ!)に心で応援メッセージを送りつつ店を出たのであった。 さて、出来立てのカツカレーとペットボトルのお茶も買ったし、どこで食べようか。 ふと店の外の通りで顔を上げると、近くにはコイトタワーの丘が見える。 というわけで眺めの良い丘から、港でも観ながら昼飯にすることにしたわ。 久々に外で食べると、やっぱり飯がうまい。 がっつりカツカレーに野菜トッピングで健康に気を付けるふりをするお年頃。 食後のあとは、仕事に戻る前に散歩タイムだ。 昨年は何かと理由をつけて、日々の散歩をサボっていたので、今では腹回りだけじゃなく、顔もだいぶ膨れ、顎まわりも輪郭がやばいことになっているじゃないのよぉ。あわわ。 とはいえ、酒の量は減らせぬ中年オカマであるから、少なくとも今年は毎日散歩を目標にしているのである。 散歩のためだけに着替えて外に出るのはハードルが高いので(やれやれ...)、こうやって昼飯を買いに出た時や、スーパーへの食料の買い出しの前後に、散歩タイムを加えるようにしている。 同じくサンフランシスコに住むブログをやっている方が、サンフランシスコ市内の道全制覇を目指しているという。 面白そうなので、自分も真似してなるべく歩いたことのない道を試しているのだが、面白いデザインの家や、思いがけず眺めの良いスポットを見つけたり出来てなかなか面白い。 サンフランシスコの地図を買ってきて、今年の元旦から歩いた道を塗りつぶしているのだけど、はじからはじまで直線で7マイル(11キロくらい?)しかない小さなサンフランシスコの街とは言え、道全制覇は当分先になりそうである。 ーーーーーーーーー 「サンフランシスコがコロナワクチンの待ち時間登録はじめたわよ!」 と、友

それは過去からのプレゼント

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 「メール来た!」 日中、家で仕事をしていたら、N君が突然叫んだ。 最近は仕事探しも難航していて面接すら無いN君である。はて、なんのメールかと問うと、 「DNAテストの結果が出た!」 と言うのだった。 以前自分も受けて、自分の祖先のルーツや健康についてDNAを通して知れるのは面白かったので、去年のクリスマスプレゼントに、とN君に贈ったものである(セールで大幅値引きされてたやつ)。 早速結果を見させてもらうと、彼はどうやらイギリス・アイルランドやら北欧の血が流れているらしい。 レポートを読むと、北欧バイキングの血筋を引いているかもしれないなどと記述もあり、なんだか思わず過去世に夢を馳せる浪漫である。 最近、週末は早々ベッドから抜け出し、テレビの前で、北欧とイギリスを舞台にしたゲームにやたら熱中しているのは、もしかしたらDNAのせいかもしれぬ...(?) 健康面では、腎臓結石ができやすいだとか、高所恐怖症である場合が多いなどと、心あたりのある内容である。 「ほら、やっぱりDNAテストでもこうやって出てんだから、水分補給いっぱいして結石できないようにして!今日まだ全然飲んで無いじゃん!」 と、結石が理由で去年の結婚式当日にちょっとした事件があったから、ーこれはまた別の機会に話すとしてー、思わずN君に対し怒り口調になる自分である。 -------- さて、自分が前に同じテストを受けた時は、日本人90%で他に韓国や中国の血筋が数%ずつ入っているという結果だったのだが、今回久々に見直してみると…。 100%日本人に更新されてたわ(N君の結果と比べると、なんだかつまらないが・・・)。 日本の中でもどうやら沖縄の血が強いらしいのは、父が鹿児島・奄美出身であるから納得できる。 それ以外にも福岡や熊本がリストされていた。 「やっぱり、あたし根っからの九州男児なんだわん?むふ。」 と自覚することとなったのだった(なんのこっちゃ)。 同じくサンフランシスコに住む日本人のM男も、以前このDNAテストを受けていたので聞いてみると、彼も九州がリストされていると言う。 同業のM子も九州出身なので、グループチャットで伝えると、 「いつかみんなで九州旅行したいね」 「九州の美味しいものいろいろ食べたいネ」 と言うところでやっぱり落ち着くのだった。

霧の港街の静かな元旦

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明けましておめでとうございます。 こんなに静かな正月は久しぶりな気がしている。 高校を卒業し大学に入ってからは、ほぼ毎年年末年始はどこかに旅行していて、正月を家族と過ごした記憶がない。 社会人になってからもそれは続き、アメリカに来てからも、年末年始はエジプトだったり、ブラジルだったり、はたまた高野山だったりと、バタバタと過ごしてきた。 しかしこの正月は、この時世で特に何の予定もなく、家族や友人とも会えないので、朝から近所の丘に散歩に出かけたくらいである。 それはこの街に住む周りの友人も同じのようで、 「みんなお正月は何するの」 「今年はどこも行かないから、お節でも作ってみようかしら」 「うちは、元旦早々、ハンバーガー食べる予定!」 「やることなくて暇。紅白観たいんだけど、どこで観れる?」 などと年明け前から年明けまで、みなでどう籠り正月を過ごすかLINEでメッセージをやり合っていた。 我が家も、元々は年越しそばを茹でるくらいで、正月らしいものを準備する予定もなかったのだが、日本に帰れぬ寂しさからか、せめて気分だけでもお正月をと、年明け直前に駆け込みでサンフランシスコ唯一の日系スーパーマーケットであるニジヤに1時間ほど並んで、紅白蒲鉾やらかずのこやらを買い込んできたのだった。 若き頃、実家に住んでいた頃は、大晦日にもなる前から、母が台所にこもって長い時間をかけてお節の準備をしてくれていた。 この街に住む友人のM子ちゃんは、毎年高級デパートのお節を九州の実家に送ってあげているという。 そんな我が母のお節や、デパートの高級お節には到底及ばないけれど、スーパーの出来合のものを家にあった日本風の箱に詰めて、それだけじゃ腹もいっぱいにならんだろうと、冷蔵庫の残りもので煮物もどきを作ったならば、なんとなくお節っぽい雰囲気になったのであった。 近所の丘を歩いて、元旦の日光を浴びて小腹を空かせたら、そんなお節もどきをつまみながら、ご近所さんから頂いた日本酒で乾杯。 2021年も平穏に無事に過ごしていけますように。 上司からもらった柚子には蛸入れてみた。 N君作の蓮根の煮物はベーコン入りアメリカ風😅 久々に気持ちよく晴れた正月の朝 晴れた空が好きです(c)南野陽子