2019年11月30日

夕日のインクで書いた 出さないままのポストカード

「あんた、再来週の週末、金曜から3日間、スケジュール開けといてよ。」

と仕事中に、オカマ仲間のM男からLINEでグループチャットが届いた。

「えー、仕事今クソ忙しいから、金曜は仕事休めないわ・・・。その週末なんかあったっけ?」

と返事をすると

「俺は朝の6時から会社行って前倒しで働くから、あんたもなんとか午後半休とれるように何とかして。」

と言う。

同じグループチャットにいた同業者女子のM子に聞いてみると、どうやらM男とアメリカ人ゲイ友達のE子、そしてM子で、自分のために"バチェラーパーティ"と銘打ってパソ・ロブレズへ週末旅行を計画してくれているというのだった。

カリフォルニアのワインといえば、サンフランシスコの北にあるナパやソノマが有名だが、サンフランシスコとロサンゼルスの中間あたりに位置するパソ・ロブレズのワイナリーも地元では良く知られている。

今年の春にN君が、高校時代の親友や水球仲間やらと、「バチェラーパーティ」と銘打って、図体のでかいアメリカ人10人を連れて、日本国内を旅行した際に、自分の友人からは、

「N君は遥々日本でバチェラーパーティしたのに、あんたはしたくないの?」

と何度となく聞かれたのであるが、やはり自分のために何かしてもらうというのが、もうなんだか気も使うし億劫で

「バチェラーパーティとか、そういうの日本の文化にないし、やらない!」

と言い続けてきたのだ。

いや、言い続けてきたつもりであったが、どこかの飲み屋で酔っぱらった勢いで、

「まぁ、もしやるとしたなら、ほんとに気の知れた少人数で海の見える家か自然に囲まれた家でワインでも飲みながら、ぼんやり過ごしたいわねぇ」

などと言ったのかもしれぬ。

それを覚えていてくれたM男やM子が、こうやって企画してくれたのである。

2週間後の金曜午後、仕事もままならぬまま、つけっぱなしのコンピュータと3日分の着替えを旅行カバンに詰め込み、E子の車でワイン畑の街へ向かっていた。

11月のはじめに夏時間が終わったこともあり、車の窓から見える景色が紅葉したぶどう畑に変わったころには、空はすっかり夕焼け色である。

さらにぶどう畑の中を走る小道を抜け、小高い丘をのぼると大きな一軒家-今週末の我らの宿-に到着した。

ポストカードのような夕焼け色のぶどう畑を背景に、到着をお祝いして、E子が家から持ってきた赤ワインでとりあえず乾杯だ。

https://drive.google.com/uc?export=view&id=1td9fv1W6ByDHoYbnw8vu_YvmQINoI4bC
夕日のインクで書いた、出さないままのポストカード (C) NANNO


https://drive.google.com/uc?export=view&id=1Ao45qebCFgSiBpsvm-r-6mL0mOeYG-LM
橙色から紫色へのグラデーションの空が好き(乙女)。


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「君たち、パソへはワインテイスティングか何かで来てるの?」

と、夕食の魚介の美味しいレストランで、がたいの良いひげの似合うウェイター(いいオトコ!)から聞かれ、

「今週末は彼のバチェラーパーティで、ワイン三昧です~。」

とE子が答えると、

「あら、素敵な女子会!(オカマばればれ・・・) 楽しんでね!」

とそのウェイターにウィンクで返され、

「やだ、あのウェイター、絶対ゲイだわ!!!」

「彼のプリケツと太ももがたまらんっ!!!」

「あたしは彼よりも、あっちの浅黒い肌のウェイターのほうがイケるわ・・」

などと皆で騒ぎ、

レストランから宿へ戻る車の中で、M子が

「ワインだったら、どの種が一番好き?」

と問うと、

「あたしは、クリーミーなシャルドネかなー」

「あたいは、ヘビーなキャベルネを分厚いステーキと一緒に頂きたいわ」

「M男はワインよりもカクテル(Cock 🍆 and Tail 🍑)が好きよね~」

などと燥ぐ。

まるで女子高校生の修学旅行である。

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朝は誰と決めることもなく、誰かが朝ごはんの準備を始め、家の裏庭にある木のテーブルを囲んで、ぶどう畑とそれを囲む山々の景色を眺めながら、スパークリングワインを開けて、皆で朝ごはん。

昼は地元のワイナリーを回り、ワインテイスティング三昧(これまた背の高い若いいいオトコにワインを注がれて、おもわず散財ヨ)。

夜は周りに家の明かり一つ見えない丘の上から、みなで星空観測をしたり、仕事や人間関係、恋愛の悩み事を相談したり、各々読書をしたりして過ごす。


https://drive.google.com/uc?export=view&id=1e78vHvFzaF6Ld5kv0Y39sZUpuaHO4ZRl
朝ごはんはスパークリングワイン。


https://drive.google.com/uc?export=view&id=1fhIgd0yU8FXq8kEHyVnjVSLa7xXG7vms
天体観測の前に、ボトルもう1本あけて準備万端。
流れ星みえるかしら。


仕事と式の準備で、また10円ハゲができそうなくらいストレスをため込んでいた自分であったが、彼らのおかげで久しぶりにゆったりとした時間を過ごすことができた自分である。

"愛情するよりこんな時友情したい”

と酒井法子が大昔にNHKのアニメの主題歌で歌っていた。

まさにその心境である。










2019年11月12日

木漏れ日がライスシャワーのように (6)

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これまでのお話

木漏れ日がライスシャワーのように (1)

木漏れ日がライスシャワーのように (2) - 家族の心模様 I

木漏れ日がライスシャワーのように (3) - 家族の心模様 II

木漏れ日がライスシャワーのように (4) - 家族の心模様 III

木漏れ日がライスシャワーのように (5) - 会場選びの巻

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夜、寝床につく前の30分。

ネットフリックスの『深夜食堂』を観るのを楽しみにしている。

小林薫演じる定食屋の親父さんのつくる豚汁のシーンと、見慣れた新宿の夜の街のシーンで始まる、そのテレビドラマを観ていると、日本へ無性に帰りたくなるのである。

ゲイカップルの日常と夕飯を描いた『きのう何食べた?』もよかったが、この『深夜食堂』も素朴な雰囲気が好きである(観てると寝る前なのに腹減るわよね)。

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「今週末までに招待状出すんじゃなかったの? どうなってるの!?」

と、週明け早々にN君の母からN君充てにメールが届いた。

「わー、お母さんにまた怒られる~!!」

と朝からN君と二人で大慌てである。

結婚式の日取りと場所が決まったら、次は招待状を送らねばならない。

しかし、自分は仕事が忙しいのを理由に、N君に任せきりにしていたら、招待状どころか招待客リストもままならない状態だったのだ。

それでなくても、N君側の家族は(よく言えば)仲が良く、なにかあるごとに米国各地に住む家族が集まるものだから、今回の招待客リストもN君家族関係が半分を占めている。(一方、自分の家族は4人だけ。)

「高校時代の友達は必ず呼ぶとして、大学も大学院の友達もいるし、水球のチームメイトも呼びたいし、どうしよ・・・」

などとN君がいうことを全部聞いていたら、予算がいくらあっても足りないじゃないのよ!

「自分も呼びたい人いるけど、予算のこと考えて我慢してるんだから、N君もそういうことちゃんと考えてよ!!」

と既に半分喧嘩状態である。

結局、

"基本、6か月以上会ってない人や連絡を取ってない人は呼ばない"

と謎のルールを自分で設定したN君であるが、それでも招待客数は予定を大幅に超えている・・・。

さて、この国ではどうやら、招待状を出す前に、「Save the Date」といって日取りが決まった段階で招待客に"この日に結婚式をするので、予定空けておいてね~"と知らせる予告状 ((c) CATS EYE?) のようなものを送るのが常のようである。

招待状を出すだけでも大変なのに、その上、その前に予告状も送るなんて、デザイン考える時間も余裕も予算もないわい!!

と発狂しそうになりつつも、ネットで調べてみると、ネット上で自分デザインを選んでカスタマイズできるサイトがいくつもある。

中には、郵便では予告状も招待状も出さず、ネット上でデザインしたものをEメールで送るカップルも増えているという。

「時間も予算もないし、もう全部Eメールでよくない?」

とN君に相談してみると、

「えー、でも今まで結婚式挙げた自分の友達みんな印刷して郵便で送って来てたし。」

と駄々をこねる。

これまた、喧嘩になる寸前であったが、ここは間をとって、予告状はオンラインでデザインしたものをEメールで出し、招待状は印刷したものを郵送するということで、お互い我慢。

その後も、招待状のデザインは、自分は経済的でシンプルなもの、N君は金色で印刷した派手なもの(追加料金あり)、とこれまた一悶着で、

「もう、なんでもいいわい。」

ともはや戦意喪失した自分よ・・・。

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今夜の『深夜食堂』は、占いをテーマにした話だったのだが、

ふと、だいぶ前に元同僚にそそのかされてネット上でやってみた、細木数子の相性占い(無料のやつ)を思い出しもう一度調べてみた。

すると、、、

”結婚すると金銭的なトラブルが絶えない夫婦になるかもしれません。というのは、火星人 (N君) が浪費家であるのに対して、水星人(あたし)が稼いだお金を火星人が湯水のごとく使ってしまうため、二人のあいだにはいさかいが絶えなくなるからです。"

とあるじゃねーの・・・。

よく当たる星占いに、そういえば書いてあった (C) 広瀬香美 の心境であった・・・。

先が思いやられるわ!!!






続く