2015年10月25日

時には昔の話を

知り合いの旦那さんが亡くなったと、連絡があった。

8年間の闘病生活。子供のいない夫婦なので、奥さんが1人でずっと看病を続けていた。去年の夏はだいぶ良くなって、皆で一緒に食事に出かけたりもしたけれど、ここ数ヶ月はあまり良くなかったと聞いていた。

お葬式は市内にあるこじんまりとした静かなホテルで、彼の学生時代の仲間、職場の人々、そしていっぱいの家族、友達が集まった。

アメリカでのお葬式に参加するのは、今回が初めてだったけど、日本のお葬式と違って、特に儀式的なものもなく、特に親しかった参列者が前に出て、彼との思い出を話していく形式だった。

「学生時代から頑固でいつも自分の意見を譲らないやつだった」とか、「若い時にボートを買ってよく皆でサンフランシスコ湾をクルーズしてた」とか、「誰よりも面倒見のいい人だった」とか、「22番街にあるインド料理屋が彼の好物だった」とか、時には彼に対する愚痴めいた話や失笑話もでてきたけれど、それさえも皆にとって、これらのすべてが彼との大事な思い出なのだ。

皆話しながら、一つ一つ彼のことを思い出しては笑い、そして泣いていた。

場内には彼の思い出の写真が展示されていて、若き日の彼から近年の年を重ねた彼まで、彼の人生の瞬間を垣間見ることができた。彼とその奥さんの若い頃のふたりの色褪せた写真がすごく素敵で思わず涙。

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自分が死んだら、こんな思い出話をしてくれる人がいるんだろかと、ふと考える。

自分のいいとこも悪いとこも、好きなこともそうでないことも知っててくれる人がいるんだろか。こんなにあたたかいお葬式を誰かあげてくれるんだろか。

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彼の奥さんから、彼が亡くなったという知らせを書いたメールには、彼の生い立ちが細かく書かれていた。そしてそのメールの最後には「ジャネット(奥さんの名前)を40年間ずっと愛し続けた人だった」と書かれていた。

彼の長い人生の間、きっと山も谷もあったと思う。けどこうやって彼のお葬式に参加して、こんなに皆から愛されていた、彼の素晴らしかった人生を感じることができた。涙!