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この大空の虹になりたい 希望に届く虹になりたい  (2018)

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「サンフランシスコの街を歩けば、オカマにぶつかる」 とはよく言ったものだが、 毎年6月になると、世界中からオカマ達がわらわらと集まってきて、 いつも以上に街中が"オカマの坩堝"となる。(なんだか恐ろしい響きだわ・・・) そんなオカマだらけのサンフランシスコの中でも、特に右を向いても左を向いてもオカマだらけの「カストロ地区」は、ゲイのメッカと呼ばれていて、 物珍しさか怖いものみたさか、一般の観光バスが毎日のようにやってくる。 そんなカストロの通りを歩いてみると、 あちこちに"Harvey Milk"の名前や顔を見つけることができる。 彼は、40年前「カストロの市長」と呼ばれながら、サンフランシスコの市議に選ばれLGBTの権利に尽力し、 そしてその翌年、当時の市長とともに、彼は市庁舎で暗殺されたのだった。 それ以来、カストロの街は彼の意志を受け継ぎ、それを若い世代に伝えていく場所となっている。 --------------------------------- 人々や企業がダウンタウンに集まり、LGBTの権利を謳う6月末の「 サンフランシスコ プライド 」がメインのイベントとなるが、 その1か月くらい前から、街中の通りに虹色の旗が立てられ、 LGBTの映画祭 や AIDS LIFE CYCLE のようなチャリティ、その他各種イベントがあちこちで行われている。 近所に住む日本人ゲイ友達のK治やH太君は、プライドイベント当日のパレードに会社の同僚と参加して、虹色にデザインされた会社のロゴの入ったTシャツを着て、大通りを歩いたらしい! 自分も、パレードこそ参加しないものの、去年に続いて近所の友達を我が家に呼んで小さな「ピンクパーティ」を開いたり、映画祭でいくつか気になった映画を観に行ったりして、このプライド月間を楽しんだわ。 街中に虹色の旗がなびく! プライド前夜の「ピンクサタデー」は我が家で友人達と 皆でピンク色の服を着て、ピンク色のスパークリングワインと ピンク色と虹色のお菓子で乾杯だよ! 今年のLGBT映画祭には、日本から2作品が参加。 そのうちの一つが「彼らが本気で編むときは」。 在サンフランシスコ日本領事館がオフィ

出逢いはスローモーション (5)

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================== これまでのお話 出逢いはスローモーション (1) 出逢いはスローモーション (2) 出逢いはスローモーション (3) 出逢いはスローモーション (4) ================== 中年オカマの自分も40年間近く生きてきて、何人かの人(片手で数えられるくらいよ・・・)とお付き合いしてきたけど。 一定の時間を一緒に過ごすと、お互いに相手がどこで育って、どうやって今まで生きてきたのか、少しずつ知ることになる。 青森の田舎町で育った男(ひと)や、オハイオで消防士の父に育てられたという男。 フロリダの医者一家に生まれ、勉強して医者になってここへ越してきたって男も居たわね…。 だけど、どの男とどれだけ長く付き合っても、その相手の家族と会ったことは一度もなかったのである。 それでなくても、会食やパーティが胃が痛くなる程、苦手な自分だ。 まだ自分の親にもカミングアウトしていないのに、ほんの数か月しか付き合っていない男の家族に会いに行くなんて、 女中役だった薬師丸ひろ子がいきなり三田佳子と舞台でW主演するようなものである(なんのこっちゃ)。 「どうしよう。今付き合ってる男の家族の集まりに呼ばれたんだけど。行きたくない!」 といつものオカマ仲間をいつもの飲み屋に呼び出して相談してみると、 「あんた、男と付き合ってるって聞いてないけど!」 と叱られながらも、 「あんたが乗り気じゃないなら、断ればいいじゃない。男のためにストレス感じるなんて、本末転倒よ?」 とすでに旦那がいて、妻業を幾度もこなしているM男は言う。 その一方で、 「でもさ、家族に会わせたいって言ってくれるってことは、彼も本気ってことでしょ。ゲイの世界で相手の家族に会えるなんて今でも滅多にないことなんだから、ありがたいと思って、会ってくるべきよ!」 と数多くの男たちと幾度の出逢いを経験して来たK枝は言う。 さて、どうしたものか。 あたしに、できるかしら・・・。(C) 薬師丸ひろ子 ----------------------- 「この家系はみんなハゲになる家系なんだけど、Nはまだハゲないでいるみたい?」 「でも、ちょっとおでこのあたりが、危ないんじゃない?」 「やっぱり