喜びが川となり悲しみは虹を呼ぶ なだらかな名前さえ知らない坂だけど
雨の木曜日。 39歳の誕生日。 急ぎの仕事もないし、出たくないミーティングもあるし、なんだかんだと理由をつけて仕事を休んだ。 パジャマのまま窓の外の雨の街を眺めながら、今日は何をしようか考える。 平日に会社を休んでも 、皆仕事で会う人もいないしなぁ。 ひとり家で何もせずにいるのももったいない気がして来て、シンフォニーホールでサンフランシスコ交響楽団が朝からリハーサルを公開しているというので覗いてみたり、サボり気味だったジムに行って軽く筋トレした後に 、日本街にあるスパにあるサウナと風呂で汗を流したりして過ごす。 スチームサウナの熱気でぼーっとしながら、「気がつけば、まあよくここまで来たもんだ…」とこの人生を振り返ってみる(大げさ!) 誕生日と言えば、子供の頃はケーキやプレゼント、20代 は流行りのお洒落な高級レストランでお祝いしてもらったりと 誕生日を楽しみにしていた。30代前半に至ってはシングルで誕生日当日をひとりで過ごすのが怖くて、仲の良い友だちに「お願い!今月末誕生日だからひとりにしないで!お願いよお!」 などと、めんどくさいオカマやっていたこともあったわ 。 35を過ぎた頃からは、そんなのもうどうでもよくなって、オカマ仲間とは「誕生日なんて努力も何もしなくてもやってくる日でしょ?祝う必要なんて無いんじゃない ?」などと強がった発言をしたりする。 それでも誕生日には、 イカのスルメを日本から送ってくれる両親や、メールやLINEでメッセージをくれる兄弟・友だち、庭で採れたゴーヤを持って来てくれる上司、そして気を使って平日の忙しい中、皆を呼んで 温かいおでんと手作りのケーキでお祝いしてくれる数少ないこの街の仲間がいる。 誕生日も終わり夜、日付けが変わる前にベッドに横になりながら そんなことを思ってたら、有り難くて何だか泣けてきたわよ。( 涙腺弱くなったのも、また歳とった証拠だわ) 誕生日とは、人生 ここまで見守ってくれた家族と親しくしてくれた人々 に感謝する日なのだ、と40になる前に気付けて良かったと思う訳で。 ------------------------ 「 先輩、40歳で亡くなります! 」と、大学の後輩が自分の手相をみながらぶっ飛んだ発言をしてくれたのがきっかけ...