ベルサイユのばらを求めて (3)

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これまでのお話

ベルサイユのばらを求めて (1) - 旅立ち

ベルサイユのばらを求めて (2) - モンサンミッシェル

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趣味は何?と聞かれたならば、若い頃は「海外旅行!」などと胸を張って答えていた自分だが、今となっては、旅行に出れるのも年に1、2回。

しかも"地球の歩き方”に頼りっぱなしなのだがら、情けない。

そんな"地球の歩き方"`によると、モンサンミッシェルから、南へ数時間車で行ったところに、ロワール渓谷と呼ばれるワインの産地があるという。

そして、そんな"地球の歩き方"によると、そのロワール渓谷には古城が点在し、なんと古城に宿泊もできるという。

古城というと、なんとも言えぬロマンを抱くのは、ドラクエ世代の性か、あるいは未だ200年ちょいの歴史しかないアメリカという古城の存在しない国に住んでいる故なのか。

中世ヨーロッパの古城に囲まれながら、フランスワインをたらふく飲めるのならば、アル中中年としては、行くしかないじゃないの。

今回の宿は、この城よ! ドラクエIIIかよっ!
(これも"地球の歩き方”に載ってた....)

時差ぼけで早く目覚めたら、城内にあるぶどう畑を歩く。
誰もいない静けさの贅沢さよ。

はやく、大きくな~れ。
あんたきっと美味しいいい男(ワイン)に育つわね。


宿となったマルセイの城から30分弱のところにある、これまた城のワイナリー。
城内でワインテイスティングだよ!ほろ酔いでドラクエ気分。


一方こちらは6世代続いている家族経営のほのぼのしたワイナリー。
うみゃいワインが10ユーロ以下という庶民にもうれしい値段設定。


古い洞窟内に作られたワイナリーも。
流暢な英語を話すハンサムな好青年にサーブしてもらったわ。


ロワール渓谷は、ワインだけではなく、由緒ある城があちこちにあり、渓谷の主要なエリア全体がユネスコの世界遺産に認定されているという。

ワインテイスティングでほろ酔いになったら、TBS「世界遺産」のテーマ曲(Sony提供時代の古いやつ)が脳内で勝手に流れ出してきて、世界遺産、中世ヨーロッパの古城見物となった訳。



フランソワ1世をはじめとする王たちが滞在したというシャンボール城。
内部の中央にある螺旋階段は、ダヴィンチが設計したものらしいわ!


数多くあるロワールの城の中でも、特に自分が好きだったのが、
こちらのシュノンソー城。
女だらけでドラマだらけの城だったらしいわ!!


川辺のアンボワース城を眺めながら、ロワールワインで乾杯。


古城めぐりも、3、4つとこなしていくと、どんなにそれが美しくとも、飽きてくるのは、花より団子、団子より酒の中年の性。

宿に戻って現地のロワール料理でも頂こうか。

わが宿(城)に戻るべく、美しいぶどう畑の道を走る。

ちょいとおされをして、宿の城内にある裏庭でアウトドアディナー。
まずはシャンパンで乾杯(ムフ♡)。

地元の素材を使っているというロワール料理。
野菜がうまい!(ムフフ♡)


ディナーもデザートに差し掛かるころには、空は夕暮れ。
サンフランシスコでみる夕焼けとも、東京でみる夕焼けとも、
ちょっと色合いが違うみたいだ。


ニューヨークやサンフランシスコ、東京やパリのホテルよりも、よっぽど手頃な値段で、こんな夢みたいな憧れの中世の気分を味わえるのだから、やっぱり旅はいいわぁ、としみじみ思う。

日々の現実のストレスを忘れるには、非現実を体験できる旅が、一番の方法なのかもしれない。

だから、40を過ぎた今も、趣味は何?と聞かれたらやっぱり「海外旅行!」と答えるんだろう。



ほんの一時、仕事や人間関係のストレスを忘れて、そんなことをぼんやり思いながら、フランスの柔らかい夕暮れ時の空を眺めていた。



続く







コメント

匿名 さんのコメント…
地球の歩き方、私もロンドン編を買いました。読むだけで行ったみたいな気分になって、行ったつもり貯金にしようかなと思ってますよ。M子
samurai sf さんの投稿…
匿名のM子さん

若い頃は、「地球の歩き方」なんて持ち歩くのも読むのも、ダサい人がやることで、自分は自己流の旅行ができるのよ、なんて恰好つけてましたが、今じゃ堂々と地球の歩き方の頼ってる自分ですよ。

ロンドン旅行ももうすぐですな! 

(地球の歩き方、確かに持ち歩くにはかさばるよね)