もっと気ままにダイス投げるとき 新しい何かが映るわ

飲み仲間であるアメリカ人ゲイのE子と、我が家のN君が、この7月に40歳を迎えた。

40の大台だし、コロナも皆ワクチン打って落ち着いているし、いつものみんなで集まってお祝いしましょ!ということに。

ラスベガス旅行やヨセミテ国立公園キャンプなど、いろいろ案は出たのだが、結局リムジンでも借りて近場のナパバレーでワイナリーをあちこち巡って、ワインをじゃぶじゃぶ飲む(浴びる?!)というところで落ち着いたのだった。

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ナパ日帰り誕生日ツアーを控えた数週間ほど前の金曜日。

いつもの飲み屋に顔を出すと、顔色の悪い元気のないE子が居た。

「ちょっと、E子! なんかあったの?!」

「いや。もう、何も話したくない気分」

と、それでも酒を一緒に飲みながら、話を聞き出すお節介ババアの自分である。

するとどうやら東海岸に住むE子の家族のことで問題があり、彼がそれを一人で背負ってることや、仕事の上司とのいざこざでストレスを溜めてることが分かった。

しかし、

「E子、大変だったねぇ」

と話を聞きながら、背中をさすってあげることくらいしか出来ぬ、お節介ババアにもなれぬただのババアな自分なのだった。

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ナパ日帰り誕生日ツアー当日の朝。

前もって予約しておいた、運転手付きの黒塗りのリムジンに乗り込んだら、ナパに向けて出発だ。

自分はリムジンに乗るなんぞ、縁のない人生を送ってきたから、今回40も過ぎての人生初の経験である。

一方、M男やK枝は結婚式やら何やらで既に経験済み、N君は高校の時のプロムで乗ったと豪語する(高校生でリムジンって、あーた!)。

しかし、図体のでかいアメリカ人3人、そして図体も態度もでかい日本人オカマ3人、それに華奢な日本人女子のM子の計7人が乗ると、なんだか狭くるしい。

そこにそれぞれが持ち込んだ煎餅やらおにぎりをむしゃむしゃやり始めたら、もはやリムジンもへったくれもなく、おばちゃんたちの東京ハトバスツアーと化してきた。

それでも誕生会らしく、皆で紙のパーティー帽をかぶり、持ち込んだシャンパンで乾杯したら、それっぽい雰囲気にはなってきたかしらね。

そんな、はとバスリムジンも1時間ちょっともすれば、ナパに到着だ。

E子ご指定のスパークリングワイン専門のワイナリーからスタートし、N君の好きな赤ワインの美味しいワイナリーを訪れ、ワイワイと朝から飲み続ければ、昼飯の時間になる頃には皆ただの酔っ払いである。

ランチにE子が選んだレストランは、ナパの丘の上に立つおされなホテル内にある、眺めの美しいテラス席のあるところであった。

それぞれ自分の好きな前菜・メインを選べるコースで、最後のデザートには蝋燭を立ててもらったケーキを囲んで皆でハッピーバースデーを歌う。

食事をしながら、E子の様子を伺うと、この間の金曜の辛そうな顔のE子はなく、酒で少し顔を赤くして楽しそうにしていて、ほっとしたのだった。

40年も生きていると、人生は皆仕事やら家族、健康などなど悩みや問題は尽きないものなのだと分かってくる。

周りにそんな問題で悩んでいる仲間を見つけたら、友人としてそれを一緒に背負ってあげることはできないけれど、こうやって一時でもそれを忘れられるような時間を過ごしたり、話を聞くことでそれを軽減できたらいいなと思う。(結局やっぱりお節介ババアよ!)

サンフランシスコに戻る帰りのリムジンは、皆酔っ払いで、朝早かったせいか途中ナパの美しい景色を見もせずうとうとしていた。

そして、うとうとしながら自分の脳内で流れるのは、明菜の「Dear Friend」であった・・・(昭和!)。


早起きして、朝ごはん持参で、出発。



朝から泡ちゃんで、乾杯!
(明菜のDear Friendは、明菜の復帰第1弾で、めずらしく長調の曲だったわね)




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