安心しなよ 君は特別不幸じゃない

「わ~! こんな美味しい天ぷら、滅多に食べられないから嬉しいです~!」

赤坂見附の駅から数分のところにあるホテル内の天ぷら店で、着慣れないスーツを着て、クライアントとのランチミーティング中、思わずそんなオネエ言葉が出てしまう自分である。

そもそも、日本のビジネスマナーならば、相手の食べるスピードに合わせて自分も箸を進めるべきなのだろうが、滅多に食べられない本物の天ぷらを目の前に、そんなマナーのことなどどっかに吹っ飛んでいたのだった(アメリカじゃ、とんでもねえ天ぷらモドキにしかお目にかかれないの!)。

久々の日本での休暇だというのに、結局仕事に振り回され、東京のホテルに泊まり込み、クライアント先を訪問したり、大手町にある会社の東京オフィスにて通常営業で仕事メールをさばいたりして過ごす毎日である。

予定ならば、家族を連れて箱根や伊豆、あるいはちょっと足を延ばして母が生まれ育った礼文島や、今までずっと訪れてみたかった尾道((C)大林宜彦監督!)などへ小旅行したかったのだが・・・。

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「日本に帰ったら、食べたいものがありすぎて、一日5食とか食べちゃうわ!」

「住んでた頃は滅多に行かなかったコンビニも、今となっては食べたいものありすぎて、毎日通っちゃう!」

「日本滞在中の予定? 食べに行きたい店をあちこち巡ってたら、他になんかやってる時間ないわよね」

等々、サンフランシスコに住む日本人のオカマ達と、日本滞在の話をしたならば、皆、大抵そんなことを言う。

そして、日本滞在から帰ってきたならば、皆、大抵数キロ体重を増やしている。

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自分の今回の日本滞在も、

"せっかくの久々の日本の休暇が、仕事でつぶれちゃうなら、せめて旨いもん食って帰らなきゃやってられん!"と、

母を連れて銀座のうなぎ屋でランチをしたり、

古くからの友人と千歳烏山の野菜の美味しいフランス料理の店にいったり、

中学時代の仲間とお墓参りの帰りに横浜で豚肉の旨い店でランチしたり、

鎌倉のお寺さん巡りの合間に、地元の日本酒と蕎麦を頂いたり、

学生時代によく通っていた祐天寺のカレー店で一人でインド飯したり、

六本木のイタ飯(昭和)で女子会をしたり、

新宿2丁目の居酒屋で魚三昧の女子会(こちらはオカマだらけ)をしたり、

悪友のK子とはお互いの仕事帰りに銀座でおちあって、素敵なお店でカリフォルニアワインとペアでシェフのマークさんのアメリカ料理を楽しんだり・・・

と、仕事以外は食ってたことしか思い出せない程、食ってばっかりの滞在だったのである。

「まぁ、こうやって美味しいもの食べれただけでも、幸せもんだわ!」

と仕事ばかりとなった休暇で不幸ぶる自分に言い聞かせる。

さて、アメリカ帰ってから、体重計乗るのも、クレジットカードの明細みるのが、一番怖いわ・・・!


朝から晩までこの天気の中で仕事ばっかしてたら、
うまいもんでも食わなきゃ、やってられん!


皇居の近くのホテルのおされなバー
仕事帰りに東京の空を眺めながら一人酒


銀座のおされなアメリカ料理の店
MARK'S TABLE
サンフランシスコ出身(偶然!)のマークさんのお店











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