そんな時代もあったねと いつか話せる日が来るわ
日曜日。 早く寝たはずなのに、なんだか心身がだるくてベッドから出られない。 昨日の夜は、 「明日は早く起きて、歩いてジムまで行って、午前中のうちに、美術館でモネ展とかいって有意義な日曜にするわ!」 などと意気込んでいたのに。 ベッドの中で、うだうだしながらヤフーニュースなどを眺めていると、「平成最後の」の文字があちこちにみられる。 次の元号が「令和」と発表があってから、こちらに住む日本人の友達や同僚とは、一時おおお、と騒いでいたけれど、気が付けば、平成もあと数日で終わるのね、と改めて気づかされたのであった。 30年前、昭和が終わり平成を迎える前後のことを、なんとなく覚えている。 小学何年生だったか。 子どもながらに、時代の終わりを感じたものだった。 あれから、30年。 色々なことがあったが、振り返れば、 「そんな時代もあったね」 と中島みゆきの時代のような心境である。 これからも、色々なことがあるんだろうけど、 「あんな時代もあったね」 ときっと笑って話せるかすらね。 平成どころか、昭和からもまだ気分が抜け切れていない自分は、 昭和から平成に変わる頃の、 コカ・コーラのCM やら JR東海の京都キャンペーンのCM を観ながら、まだベッドの中でうだうだしているのであった。 ---------------------- 日本では平成が終わろうが、長いゴールデンウィークがあろうが、ここに住んでいりゃ、大して関係のない話で、いつもと何も変わらぬ週末が過ぎてゆく。 さて、今日の夕飯は何にしよう、と冷蔵庫を開けてみても、大したものは何も残っていない。 そりゃ、そうだ。ここ数か月、料理という料理を全くしていなかったのだ。 どうりでキッチン周りがやたらきれいなままなわけだわ! 冷蔵庫の横の棚を開けてみると、日本人の同僚が日本へ行ったときのお土産とくれた、高級海苔があった。 こまごま料理するのもめんどくさいし、今日はこれで、手巻き寿司にでもしよう。 慣れない包丁で、買ってきた刺身用サーモンやまぐろを巻きやすい長さに切り、奮発して買ってきた塩ゆでの蟹肉やイクラ、それにキュウリと薄焼きにした卵焼きを並べてできあがり。 切り方が雑なのはご愛敬。 ビールはオリオンビールよ! ...