イタリア - ヴェネツィアに生きる、旅の終わりに
あれは夢か現か。
アマルフィでの4日間はあっという間に過ぎ去ってしまった。
最後の目的地である、ヴェネツィアへ向かうべく、ナポリ駅へ車で向かう予定・・・、
だったのだが、車に荷物を詰め込んで、さて、お世話になったホテルに挨拶しましょうか、という時に、横にいたN君が血相を変えている。
「次は何? また腹痛?」
と問うと、車の鍵を車のトランクに入れたまま鍵を閉めてしまったというではないの!
ナポリ駅での電車の出発時間は、2時間後。レンタカーを返すなどの時間も考えると、今すぐにでもアマルフィを出なければならぬ。
もはや呆れて声も出ぬ自分だったが、ホテルの人に事情を話すと、我らの心配顔を他所に陽気に笑い出した。
そして、ホテルの人はイタリア語で車修理の店へ電話をかけてくれ、すぐに駆けつけてくれたその店のおっちゃんは、ささっと工具を使って車の鍵を開けてくれたのだった。
終始、ホテルの人も修理屋のおっちゃんも、ニコニコしていて、そんな彼らを見ていたら、
”何事も、ケセラセラ。なるようになるの精神で、いつも笑顔で楽しく生きていけたらいいね”
などとぼんやり思ったりしたわよ。(ケセラセラは、イタリア語じゃなくて、スペイン語だわな?)
さて、ナポリから電車に揺られ、イタリアの美しい田舎の風景を眺めていたら、5時間ほどの電車の旅もあっという間である。
はるばる南イタリアのアマルフィから北イタリアのヴェネツィアへ、わざわざ行かんでも、などと旅行前に友人からは言われたりしたが、今回ヴェネツィアを訪れたいと熱望したのは自分である。
突然のコロナ禍で、自由に旅もできなくなり、会いたい人にも会えなくなり、好きだった店も閉店してしまいと、この3年でそれを痛感したからか、
”ここに来れるのもこれが最後になるかもしれない”
”この人と会えるのもこれが最後になるかもしれない”
といつでも考えるようになった。
(自分ももう若くないので、突然コロナや他の病にやられるかもしれないですしね・・・)
というわけで、今までローマやフィレンツェ、ミラノは行ったことがあったが、ヴェネツィアへ行ったことがなかったので、
”これが、最後になるかも、しれないだろ (c) FFX”
と、無理やり今回の旅程にヴェネツィアを組み込んだのである。
そして、そうやって遥々やってきた、水の都ヴェネツィアは旅の終わりに相応しい、素敵な街でしたわよ!
ヴェネツィアの駅を出ると、目の前は運河が流れている。 水上タクシーに乗り込み、ホテルへ向かう。 |
お決まりのゴンドラも、値段が高くて悩んだけれど、 人生で1度くらいは乗ってもいいでしょうか。 |
バゲットのスライスにいろいろな魚介やら ハムやらを乗せたチケッティという1個数ユーロのヴェネツィア名物。 これが今回の旅の一番だったかもしれぬ。 (地元の人も、昼間っからワインと一緒に食べてたわ) |
そして1番の楽しみは、街の中をあてもなくぶらぶら歩くこと。 |
そしてホテルのレストランで、 ワインをじゃぶじゃぶ。 (カリフォルニアと比べて、ヨーロッパのワインのお手頃感と言ったらもう) |
これが、最後かもしれないだろ、と言ったものの、 やっぱりまた訪れたいです。 |
コメント
20年以上前に行きましたが、本当にいい思い出しかありません。
そうなんです、ラテン系民族の特徴として決して焦ったりせず
笑顔で最後に辻褄を合わせてしまうんです。
日本人も見習うところ沢山ありますね。
本当にイタリアはご飯も美味しいし、男たちは陽気ですし、楽しいですね😄
きっとイタリアと同じくメキシコの人々もそうかもしれませんが、何かと考えすぎたり心配しすぎたりするところのある自分としては、ラテン系の人たちの人生を楽しむ姿勢を見習えたら、もう少し楽に生きられるような気がしています。
また、メキシコ行きたいな〜。