Moonlight
トランプが次期大統領に選ばれてからの数日は、この街のあちこちで反トランプ派の抗議デモが続いていて、街全体もまるで大事な人を失って喪に服しているような重い空気だった。
サンフランシスコ郊外を走る電車内で、中東の言葉で会話をしていた乗客に対して、トランプ次期大統領の名の元に"テロリストは国に帰れ"などと酷い言葉を投げかけた女性のビデオも投稿されていたのを観た。
カリフォルニアの中でも最もリベラルといわれるこの街でさえも、こういうことが起こっていると思うと、「街で赤い服を着てる人を見るだけでも、心がざわつく」と言っていた友達の気持ちも分かる。
アップル社のCEOが社員全員のEメールで、励ましのメッセージを送ったとニュースでやっていたが、自分の働く会社のトップからも同様に、トランプの名前こそ出さないものの、「人種、出身、宗教、性別などに拘らないすべての社員を守る」とメールが届いた。
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それでも、やらなきゃいけない仕事はあるし、腹も減るし、10円ハゲも治らないし!
気分転換も必要だわよね、ということでこの土曜日は早起きしてフェリービルディングのファーマーズマーケットにやってきた。
暖かい気候の中で、普段の生活を取り戻した人々の中にまぎれて、色鮮やかな野菜や花達を眺めながら歩く。
最後は、いつも味噌や塩こうじでお世話になっているお店でお弁当を買って、海を眺めながら身体に優しい昼食をとったら、なんとなく元気が出てきたわ!
秋晴れの空の下で、太陽に当たりながら、外の空気を吸って食うと
何でもおいしいのは、なーぜ。
何でもおいしいのは、なーぜ。
このまま家に帰るのももったいないと、近くにある映画館で「来年のオスカー有力」と言われている(?)ゲイ映画「Moonlight(ムーンライト)」を見に行った。
ゲイ映画というと、大抵誰かが亡くなったりと悲劇的な盛り上がりで締めくくられるものが多いが、この映画はフロリダのマイアミを舞台にアフリカ系アメリカ人の少年が成人になる間に、彼の中のゲイであることを認識していく過程を淡々と描いた、ヨーロッパの映画のような静かな作品だった。
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日曜の夕暮れ時。
今夜は久しぶりに家のベランダでビール片手に、テレビも携帯もオフにしてぼーっとしている。
日がだんだん暮れてくると、ひときわ大きく月が見えてきた。
そういえば、ニュースで69年ぶりだかに月が地球に接近していると言ってたっけ。(なんか毎年こんなニュース聞いているような気もするんだけど、気のせい?)
大統領が誰になろうが、月は回るし、どんな環境に居ようが、時は流れていくのよね。
今世紀で最も月が近づくのは2052年だという。
36年後のスーパームーン。観れるかすら?!
ずっと空を眺めていると、月の動くスピードもかなり早いことに気づく。
AEDAN Fermented
Ferry Building, 1 Ferry Building, San Francisco, CA 94111
歳を取るごとにこういう身体に優しい食事の大切さを実感する訳で。市内のスーパーマーケットでも味噌・塩こうじは購入できるのがありがたい。
Embarcadero Center Cinema
Embarcadero Center, 1 Embarcadero Center, San Francisco, CA 94111
劇場によっては、椅子を180度近く倒せるので、ワイン片手に家で寝っころがってるような気分で観賞できるのがうれしい。
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