死に至る病、そして
仕事場で、机に向かってせっせと仕事をこなしていると、突然、頭の上から日本人女子の同僚の声。 「あんた、ちょっと、大変!!!」 何事かと、顔を上げて見ると、大変という割には、顔がニヤついている。 「あんた、頭、ちょっとヤバいんじゃない? 薄くなってきてるよ!!!」 「ひゃだ!!!!!うそでしょ!!!!」 と、彼女の前では驚いてみたものの、大分前から、オカマ友達のY子には、「そろそろヤバイんじゃない? ぱっとみわかんないけど、光の当たり加減では、かなり頭皮目立つわよ?」と、乙女心が傷つく程に指摘されてきていた。 父も祖父たちも、髪の毛ふっさふさで、ハゲとは無縁の人たちなのに、なんであたいが!? 絶対この重労働+超ストレスな仕事のせいだっ!!! えーん!こんなんじゃお嫁にも行けないじゃないよぉ! ---------------------------------------------------- 前に、薄毛で病院にも行ったといっていた、飲み友達に相談すると、 「そんなの病院行って薬もらって飲めば数ヶ月で治るよ」 と、涼しい顔をして言う。 そんな薬飲んで治るくらいなら、この世にハゲで悩む人いないじゃないのよ!? と内心思いながらも、そういえば横浜に住むオカマのH子も、新宿のバーのマスターも、薬で薄毛・ハゲの悩みから開放されたと言っていたのを思い出した。 さっそく会社の近くの病院の予約をとって、少々緊張しながら先生に相談すると、あっさり飲み薬のプロペシアを処方された。「個人差あるけど、3ヶ月から半年は経たないと効果でないから」とのこと。 そして、先生、あたいの頭を見ながら、 「髪の毛も心配かもしれないけど、それより血圧の心配して!このままじゃ早死にするわよ!オムロンって日本の会社のいい血圧計あるから、それ買って毎日自分で血圧チェックしなさい!」 こうして、毎日ハゲ薬&自宅で血圧チェックの日々、はじまったのでった。 どうなることやら・・・。 続く!